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草原の動物・森林の動物
実施日時
平成20年12月4日(木) 10:00〜14:00
場所
上野動物園
受講者数
33名
講師
萩埜、小泉(上野動物園解説員)
庶務
佐山、和波
オブザーバー
栗田、山内、山口、増田、金田、龍門、遠坂
概要
午前(10時?12時)は2班に分かれ、上野動物園東園領域で森林に生息する動物種(アジアゾウ・樹上性のサル類)を萩埜および小泉の説明に従って観察した。
森林性のアジアゾウは草原性のアフリカゾウと比較し小型であること、冷却装置である耳が生息地の気温に比例して小さいこと、木の間を抜けるのに適した丸みのある体型であることなどを確認。サル類は樹上における尾や足の機能、食性などについて主に観察した。
その後西園に移動し、アフリカに生息する動物種を例として、草原動物と森林の動物の違いを確認した。
草原の草食動物は身を守るための様々な工夫が見られる。例えば森林に比して大型化する、群れをつくる、高速で走る足を持つ、穴を掘って隠れる、皮膚にトゲ・針・うろこを持つ等。観察した動物種はオカピとキリンの比較、クロサイとシロサイ(写真)の比較、カバとコビトカバの比較、シマウマ、バーバリーシープ、アフリカタテガミヤマアラシ。
キリンでは、葉を絡めて引っ張りながら食べることができる50cmの舌の使い方を給餌をして観察した。これは、アフリカの草原ではアカシアなどトゲのある木の葉を食べるときに有効な舌の使い方である。
午後(13時?14時)は、室内で午前の観察を振り返った。
また、小型の動物種においても、草原と森林とで身体のつくりに際だった違いがあることを確認するため、同じような大きさのげっ歯目リス科動物であるプレーリードッグ(草原性)とムササビ(森林性)を持ってきて眼前で観察してもらい、尾の有無、耳の大小、爪などを確認した。
ムササビを肩に乗せた人は、樹上から滑空するための驚くほど軽い体重も感じてもらえたと思う。
まとめと反省:
今回は「草原の動物・森林の動物」というテーマではあるが、主に草原動物の特徴を中心に観察した。アフリカの草原において本来森林生活をしていた動物種が草原の成立に合わせ、その過酷な環境に適応していった形を確認することで、動物たちのたどってきた歴史の一端を感じてもらいたいと考えたからである。上野動物園の条件としてアフリカ産の動物で説明せざるを得なかったことは、森林インストラクター会の講座としていかがなものかとも思うが、動物の基本的な見方・考え方は説明したつもりなので、受講生の応用力に期待したい。
また、最後に人に慣れた動物(ムササビ)を教材として供出した。その意図は、野生では決して確認することの出来ない身体の各部の詳細や身体の重さなどを自分の目と手で知り、彼らの能力を認識する助けにしたいというものだったが、講師の言葉がけにもあまり反応せず、写真撮影に気を取られる人が多かった。
科学的な興味よりかわいさの魅力が勝ってしまうのは、特に哺乳類の宿命のようなもので無理もないことだが、適切に誘導できなかったのは、私の力量不足でもあったと反省している。
(報告:萩埜)